2005年03月15日

企画の前提

このブログのプロフィール欄をご覧になって、「また何を訳の解らんことを」と思われた方もおられるかも(^_^;)
実は“日本固有種”とされるムラサキオカヤドカリについて、本当のところを調べてみたいのです。
ムラサキオカヤドカリの分布は、大抵の文献では、小笠原諸島、北マリアナ諸島、鹿児島県以南(文献によっては北マリアナの記述はない、無効分散を分布とするかどうかの見解の相違か?)となっています。

kairyu.gifここで左の図を見ていただきたいのですが、日本でも見られるオカヤドカリの代表的な種類は、この(紺色の矢印の)北赤道海流(黒潮)に沿って、熱帯から亜熱帯域に分布しています。
オカヤドカリは産卵を海で行います。放仔された幼生は浪の間に間に漂い(種類によって違うが)1ヶ月程度で稚ヤドカリとなって、貝殻を背負って陸へ上がりますから、海流に沿って離れた島々に分布するのは当然なのですが、熱帯西太平洋域に広く分布するナキオカヤドカリ(Coenobita rugosus)やオカヤドカリ(Coenobita cavipes)とは違い、ムラサキオカヤドカリ(Coenobita purpreus)は海外での発見報告がないそうなのです。
だとすると、ムラサキオカヤドカリは琉球諸島が起点で黒潮に沿って分布する日本固有種ということになります。
ルソン島と台湾を調べてみて、ムラサキオカヤドカリが発見できなければそうなります。

一方、我国の本州の黒潮が接岸する海岸にも実は無効分散と思われるオカヤドカリが上陸しています。越冬しているケースは少ないようですが、南紀などでは越冬個体も確認されています(私自身確認しました)。
その南紀での報告例ではナキオカヤドカリが圧倒的に多く、ムラサキオカヤドカリの発見例は少ないそうです。だとすると、我国に流れ着いて上陸しているオカヤドカリは沖縄よりも遠くから来ている可能性が高い。逆に言えばムラサキオカヤドカリはやはり日本固有種だと言うことができます(これについては実際はムラサキオカヤドカリだが幼体は白いのでナキオカヤドカリだと思われているケースや、漂着した稚ヤドカリの数は同程度だが上陸してからの生態と南紀の棲息環境とのマッチングの問題などもあるので、別途調べてみる必要はありますが…)。

これらのことを調べるのに、良い方法(?)があります。
ミクロネシア辺りから北赤道海流に沿って移動すると共に途中の島々でオカヤドカリの個体数調査を行い、琉球、奄美を経て南紀に至り、余力があれば伊豆諸島、小笠原諸島まで行ってみれば良いのです。
(次回:「企画主旨」へ続くかも…。)
この記事へのコメント
おや・・? 面白そうな更新がされてるじゃないですか!!こういうことこそ、有名掲示板に書いてくれなくては。
来たばかりでまだ記事読んでませが、役割分担とかあったような・・。わくわくしています。
遂にそういう方が現われた!?
Posted by そお風 at 2005年03月16日 08:11
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