4歳の弟の方は、この季節外れにバッタを数匹捕まえてきて、飼っていました。
既にして、アリの家に入れてもらえなかった哀れなキリギリス状態のバッタですが、それでも終わりを全うするには自然に返してやるほうが良いだろうと思い、親は、何度も逃がすように言っているのですが、自分で初めて捕まえたバッタだからなのか、絶対に逃がそうとしません。
そんな弟を見て、7歳の姉は言いました。
「ねえ、可哀想やから逃がしてやり…」
実は、この姉も学校へ行く途中に捕まえたカエルを、教室で飼っていて、そろそろ季節的にも逃がしてやらねばと考えていたのでしょう。
「ねえ、可哀想やん。そのまま放っといても死ぬだけやで」
「絶対いややぁー」
「もう、それやったら、そのバッタ一匹お姉ちゃんに頂戴」
「なんで?」
「学校に持っていって、カエルの餌にすんねん」
全く、親が悪魔なら子供も…。
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この虚飾と偽善の世の中で、久々に人間が生きていく“生(なま)”の姿を見た気がします。
「生き物とは食い物と見つけたり!」というところですかねぇ…。実に健全。
感服いたしましたm(_*_)m。