2006年09月28日

オカヤドカリの砂

生き物を飼う前に、自分がその生き物の自然界での暮らしぶりを前もって知っておくのは当然のことですが、それは果たして「生き物にとって暮しやすい」環境を作るためでしょうか。
間違いではないのですが、ここに拘ってしまうと生き物の飼育は失敗することが多いのです。何故なら天然自然の、その生き物が暮している環境を忠実に(一般家庭で)再現するのは無理。あるいは見た目だけ真似できたとしても、それが生き物を健康的に生かすことには直結しないからです。
自分が飼う生き物の生態についてよく知ることは絶対に必要なことですが、生き物の棲息環境と飼育環境を直結して考えることは危険な場合もあるのです。もちろん生態も知らずに、身勝手に「暮しやすい」とか「住みやすい」とか考えるのは更に危険ですけどね(^_^;)
(俄にポッと出た専門店とやらが、適当に他の生き物用品を流用した)“専用品”とやらの詐欺紛い商品を、しこたま買わされてしまう恐れがあります(~_~;)

seisoku.jpg
例えば「オカヤドカリの砂」で考えてみましょう。
オカヤドカリは南の島のビーチで暮していると、勘違いしている方もおられるかもしれませんが、それは間違いです。そりゃ餌や貝殻、海水等を求めて砂浜をうろつくことはあります。それにテレビ等で紹介される時には、繁殖のために海岸にウジャウジャと集まってくるところを撮影されることが多いので、なんとなくイメージとして“砂浜の生き物”と捉えてしまうのも無理はないのですが、実際にオカヤドカリが砂浜で暮していたとしたら、鳥などの外敵に食い尽くされて、アッと言う間に絶滅していますって(^_^;)
では、何処で暮しているのか。それはオカヤドカリの種類によっても色々ですが、我国の一般消費者が入手可能なムラサキオカヤドカリとナキオカヤドカリに関して言うなら、海岸の常緑小低木(アダン等)が繁茂する森の中(地面は砂より、むしろ土)。その森の木の根元や岩の隙間等で暮しています。
木の根や岩などのガッシリ根を下ろした物と土との隙間に、穴を掘って穴居している場合もあります。
皆さんが飼っているオカヤドカリが、ケージ内に入れてある流木や水入れ等の根元を掘り起こして、せっかくの“苦心のレイアウトが一晩で台なし”なんて経験はありませんか?
これはオカヤドカリの、その習性から来ていることです。

p1.jpgならば飼育環境でも砂より土。と言いたいところですが、実際には私も砂を使っています。しかも海岸から採取してきた海砂(珪砂)です(^_^;)
単純な話しです。水槽という狭い環境でオカヤドカリという「高温多湿」の環境で暮す生き物を飼育する場合、土を使ってしまうとエライことになります。ベチョベチョになって固まってしまいます。汚れたから掃除しようと思っても簡単には行きません。
つまりメンテナンス面も考えて、妥協策として砂を使っている訳ですが、もちろんそこでオカヤドカリの生態について考えれば、流木の根元を掘っても崩れにくい、あるいは脱皮の際に砂に潜っても崩れにくい砂の種類と粒の大きさは自ずと決まってくる訳です。
私の考えで行くと、オカヤドカリ飼育に適するのは「細かい珪砂」と言いたいところですが、メンテナンス面を考慮すれば細かすぎるのも考えもの。同様にメンテナンスのしやすさではサンゴ砂も捨てがたいものがあります。
結局、どの砂が良いかの答えにはなっていませんね。すみません(^_^;)
ただ、オカヤドカリの生態を考えれば、パッケージに「オカヤドカリの砂」とか「オカヤドカリ専用」と書かれているからと言って、それが最適かどうかは瞬時に判断できますね(^_^;)
posted by プアマリナ at 16:26| 沖縄 ☔| Comment(9) | TrackBack(0) | 棲息環境と飼育環境と暮しやすさと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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